家族が揃っている画像

NHKの健康格差(9/19放送)という情報番組ご覧になりましたか?

健康格差は自己管理だけでなく、環境によって大きく変わってくるそうです。

・所得
・雇用形態
・住んでいる地域
・家族構成

このような環境の違いにより、病気になったり、寿命が短くなったりする健康格差。
50代、おひとさまにとっても、とても他人事ではない内容だったので、書き留めておこうと思います。

濃い味が好きな高血圧の方は必見です!

かなり長文の記事になります。

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住んでいる地域による健康格差とは?

今年の6月に国立がん研究センターが発表した、住んでいる地域によるがんの発症率の調査結果では、

お酒の量と関係が深い食道がんの発症率
1位: 秋田
2位: 東京
3位; 宮城
4位: 新潟
5位: 京都
43位: 大分
44位: 三重
45位: 鹿児島
46位: 沖縄
47位: 滋賀

食事と関係が深い胃がん発症率
1位: 秋田
2位: 新潟
3位; 山形
4位: 石川
5位: 富山
43位: 千葉
44位: 神奈川
45位: 熊本
46位: 鹿児島
47位: 沖縄

日本海側で発症率が高く、沖縄、九州では低いという結果に。
その差は3倍と言う事で、胃がんの要因の一つである塩分摂取量が多い事も関係しているのではないかということでした。

成人(一人)1日当たりの塩分摂取量は、
秋田
男性:12.3g
女性:10.2g

全国平均
男性:11.3g
女性:9.6g

と秋田が全国平均よりも高く、秋田県では減塩の取り組みを積極的にしたものの芳しい結果にはつながらなかったそうです。
長い間の食生活を変える事は容易ではないと言う事ですね。

秋田のなまはげの画像

秋田のコンビニでは、秋田限定の「ぼだっこのおにぎり」が売り上げの上位を占めていますが、紅サケを強力に塩辛くしたものをぼだっこというそうです。

秋田のコンビニでは、お客さんの体に良いものを提供したい思いはもちろん、売れるものを出す必要性もありで、中々減塩に取り組むのは難しいようです。

また、減塩メニューで有名なタニタの食堂ですが、秋田でも同じようにお味噌汁の塩分濃度は通常の半分の量の0.3%に変わりはありませんが、薄味と感じるお客さんには醤油スプレーも提供しているそうです。

少ない量でもまんべんなくかけることが出来るということですが、秋田の店舗限定、苦肉の策のようです。

薄味が好きな私ですが、今よりも薄味にしろと言われたら、それは難しいと思います。

雇用形態による健康格差とは?

健康格差は住んでいる場所のみならず、雇用形態によっても違っていました。

金沢市の内科医のある医師は、数年前にこれまでに経験した事の無い患者を立て続けに診察したことがあったそうです。

20代の患者さんで歯が老人のように無くなってしまっていて、2型糖尿病の若い患者さんの口腔内に同じような異常が次々と起こっていたのです。

これは何か変、何かが起こっていると、全国96か所の病院に声をかけて大規模な調査をした結果、ある事実が判明しました。

20代、30代の2型糖尿病の患者さんの職業、生活実態を調査したところ、正社員の人よりも非正規雇用の人が糖尿病の合併症である網膜症を1.5倍多く発症している事がわかりました。

また、この医師のもう一人の患者さんである47歳の女性も、非正規雇用で15年間働き続けた結果、36歳で糖尿病と診断され、41歳で合併症をおこし、働く事も出来なくなってしまいました。

腎不全も起こしていて、数年後には人工透析が必要になると言われています。
今では階段を上る事さえ難しく、横になっているか座ってボーッとしている事しかできないそうです。

非正規雇用の仕事内容は、工場での検品作業で、職場を転々としながら働いてきました。
仕事の時間が不規則なため、食事内容は買ってきた弁当で済ませる事が多く、短期契約の仕事が多かったために、定期的な健康診断を受けておらず、乱れた食生活を指摘されることもなかったそうです。

仕事が不安定な事もあり、常に精神的なストレスを感じたまま、10年が過ぎ、病を発症しました。

非正規雇用では、健康診断の受けにくさや不安定さなど複数の問題が重なっているようです。
・通院する事で仕事を休むと解雇されてしまう、
・高血糖になりやすい食事にならざる得ない状況であったなど。

所得による健康格差とは?

低所得の人は、高所得の人に比べて、糖尿病以外にも発症リスクが高い疾患がありました。
・精神疾患で3.4倍
・肥満で1.53倍
・脳卒中で1.5倍
・骨粗しょう症で1.43倍

71歳の男性は長らく骨粗しょう症を患っていて、64歳位から背骨の圧迫骨折を重ね、今も痛みに苦しんでいるそうです。

老人が杖を持つ画像

主治医は骨粗しょう症の原因を食生活にあると考えています。
少ない収入の中で生活するとなると、食費を削るために炭水化物中心となり、カルシウムやビタミンも不足します。この男性のように一人では、食生活のバランスをとる事が出来ない事も原因の一つになっているということです。

国の調査でも、世帯の所得が少ないと、米やパンなどの穀物の摂取量が増えて、野菜や肉などの摂取量が減る傾向にある事が判明しているそうです。

圧迫骨折してした当時の男性の所得は180万円ほど。
食事は1日2食、おかずは缶詰だけの時もあり、野菜や週に2.3度でした。
お惣菜を1品買ってきて、ご飯と食べる生活をずっと続けてきました。

年収600万円以上の男性が食べる野菜の量は322g、
年収200万円未満の男性が食べる野菜の量は254gで2割以上少ないのです。

最新の国の調査でも、食生活の実態が明らかになっています。
経済的にゆとりのない家庭では、どうしても菓子やカップ麺などが多くなり、魚や大豆製品、野菜などがあまり食べられていないそうです。

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経済的ゆとりのなさは、子供の肥満や虫歯を生む

ある研究でも経済的にゆとりのない家庭では、ゆとりのある家庭に比べて、
・肥満率が高い
・虫歯が多い
・運動習慣がない
などがわかってきたそうです。

肥満は経済的にゆとりがある証拠のように思いがちですが、健康的な食事が出来ない実態があったんですね。

NPOの代表理事が言うには、年間500件、NPOに相談に来る人がいる中、皆持病を抱えており、歯がないのは当たり前という事です。

子供の健康は所得と大いに関係していて、食生活のみならず、古い小さなアパートに住んでいるために喘息罹患率が高くなったり、健康を害する要因が高くなると言う事もあるようです。

人は6週間で薄味になれることが出来る!

イギリスでは、塩分を減らす取り組みをして、国民一人当たりの塩分摂取量を15%も減らすことが出来、その結果、8年間の間に虚血性心疾患、脳卒中の死亡者数を4割減らすことに成功したそうです。

虚血性心疾患、脳卒中は、低所得の人がかかりやすい健康格差の典型的な疾患と言われています。
塩分を取りすぎる事で、高血圧をまねき心疾患が増えるのです。

イギリスの食品基準庁が、イギリスの主食であるパンの塩分を減らすことを食品メーカーに通達したところ、それはできないと、どのメーカーも懸念を示したそうです。

食パンの画像

薄味にしてしまう事で買ってもらえなくなることが心配されたからでした。

そこで、イギリスの減塩専門家の団体CASHが、メーカーに提案したのは、「ゆっくりと塩分を下げる」ことでした。

試験的に6週間、2つのグループに分けて、一つのグループには減塩していないパンを食べてもらい、もう一つのグループには毎週5%ずつ減塩したパンを食べてもらい、最終的には25%減塩するというテストをしたそうです。

いずれのグループの被験者も減塩テストだと言う事をしらせてはいませんが、結果はどちらのグループも味が変わらずに美味しいと答えたそうです。

このテストの結果を受けて、メーカー側もそれならと受け入れ、8年間で20%も塩分を落とすことに成功しました。
市民の人もゆっくりの減塩なのでその変化に気付かずにいました。

また、医療費を年間2000億円も削減することが出来たそうです。

何故パンを選んだのか、という疑問を持ちましたが、パンの塩分はベーコンやハムなどに比べても最大の塩分摂取量なのだとか。

食パンを食べて、軽い塩味は感じても、それほど塩分があるなんて思ってもみませんでした。
絶対ベーコンやハムの方が多いだろうと思いますが、食べる量での比較でしょうか。

でも、”人は6週間で薄味になれてしまう”と言う事実に驚きました。
それも気が付かずに。

全国の健康寿命についての調査結果

東京の場合、
杉並区
男性: 83.19歳
女性: 86.16歳

足立区
男性: 81.44歳
女性: 84.42歳
と、2歳健康寿命が短い事が判明しました。

全国では、
1位
男性: 山梨
女性: 山梨

2位
男性: 沖縄
女性: 静岡

3位
男性: 静岡
女性: 秋田

最下位
男性: 徳島
女性: 大阪
1位と最下位では3歳もの違いがありました。

足立区も糖尿病患者を減らすことに成功!

イギリスの例もありますが、足立区でも重い糖尿病患者を減らすことに成功していました。

足立区の平均年収は23区内で最下位、335万円です。
港区は1023万円なので、約1/3なのです。

足立区が健康寿命を下げている原因を調査したところ、糖尿病の治療件数が23区の中で最も多かったのです。

悪化して合併症を引き起こすと人工透析などで様々な治療が必要となります。
区は検診の呼びかけなどを行ったり、色々な対策を行ったものの、通知を出しても来てもらえなかったりで、改善にはいたりませんでした。

そこで、健康への意識が低くても知らないうちに野菜を多く食べてもらうある試みをしたところ、重い糖尿病の患者を減らすことに成功したのです。

色とりどりの野菜の画像

足立区のある焼き鳥屋さんでは、お通しに野菜が出てきます。
取材した時のお通しは野菜スティックでしたが、お通し以外にも肉串と野菜串を頼んだお客さんには必ず野菜串から出しています。

これは炭水化物よりも野菜を先に食べる事で、血糖値の変化を30%抑えることが出来、食物繊維が糖の吸収を遅らせる事が出来るためです。

更にスーパーではカレイのお惣菜などにつく野菜の量を以前よりも30%増やしていました。

これらの取り組みに足立区からの補助は一切なし。
それでも600店舗が協力している理由は、足立区のHPに協力店としてお店を掲載してもらえるからです。

今は野菜を先に食べると言う健康法は誰にも周知の事実ですが、このように病気が減ると言う事実を目の前にすると、きちんと実行しなければと思いました。

高血圧には野菜の摂取を!

高血圧はナトリウムの制限がありますが、野菜を多く食べる事でカリウムを摂取することになり、高血圧の改善に大いに役立つのです。(カリウムはナトリウムの悪影響を打ち消す効果があります。)

また、高脂血症やコレステロールが高い人は、野菜を多くとる事で吸収が抑えられたり、色々な面で野菜が良い事がわかってきています。

所得と虫歯は深く関係している

歯科研修医の男性によると、所得と虫歯の数は関連しているそうです。

歯みがきを1分や2分で終わらせてしまう問題があるとの事で、今度歯科衛生士さんや歯科医師のお姉さんが動画で歯みがき指導してくれるアプリを作っているそうです。

そんなのあったらよいですね♪

管理栄養士による健康格差撃退法

野菜不足を補う解決法:
冷凍野菜で補う→価格も安定していて長持ちする。
乾燥きくらげでビタミン・食物繊維を摂取→スープに入れるだけで手軽にとれる。

減塩:
・たれや粉末調味料は量を半分にして慣れてみる。

万病のもとを絶つ
歯みがきをしっかり行う

高齢者の所得による健康寿命の違い

要介護と認定されている人の割合を所得別に見たら、男女ともに低所得の人が2倍高かったのです。

その原因は、外に出ない事。

所得が低い人ほど、家にこもる傾向にあり、その結果、身体能力が落ちたりなど身体に悪影響を及ぼすと言う事です。

健康格差を縮小するには、社会とのつながり、社会参加が必要という締めくくりですが、自分はまだ大丈夫と思う人が多いのも事実です。

私も四捨五入したら60です。

若い頃よりも確実に歩く量は減っている事も気になっていたので、もっと積極的に歩いたり、人と関わる事を意識していきたいと改めて思いました。

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